江別市との交流会で土佐和紙の魅力を体験していただきました。
- 有紀 武田
- 3 時間前
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秋晴れの空のもと、江別市の皆さんが土佐市を訪れ、当工房で土佐和紙の体験交流会を行いました。
今回は「紙を通じたつながり」をテーマに、和紙づくりの工程を見学・体験していただき、さらに昔の障子紙を再生したちぎり絵づくりにも挑戦していただきました。
和紙づくりの工程を見学・体験
まずは、土佐和紙が一枚の紙になるまでの流れを紹介しました。参加者の皆さんには、実際に原料の皮をむく「へぐり」から始まり、ゴミを取り除く「ちりとり」、繊維を叩いて柔らかくする「だかい」、そして紙を漉く「流し漉き」まで、一連の工程を体験していただきました。
へぐりでは、楮(こうぞ)の皮を丁寧に剥ぎ、白い繊維を取り出します。ちりとりでは、水の中でごみや汚れを取り除き、きれいな原料に整えます。だかいでは、木槌で繊維を叩き、紙にしたときにやわらかさと粘りが出るように仕上げます。最後に行う流し漉きでは、仁淀川の清流を思わせる透明な水の中で、繊維を均一に広げながら一枚の紙を漉いていきます。
作業中にはへぐりの作業中に「皮を剥ぐの楽しい」「紙ができるまでの工程がこんなに多いと思わなかった」といった声も聞かれ、和紙が持つ深い魅力と職人の手仕事への関心を感じていただけたようでした。


昔の障子紙を再生してちぎり絵づくり
リサイクル和紙を使ったポストカードサイズのちぎり絵体験を行いました。昔の障子紙を水に溶かして再生し、その上に色とりどりの和紙を貼って自由にデザインしていただきました。
江別市のキャラクター「エベチュン」や、高知の特産「ゆず」をモチーフにした作品など、子どもたちの個性豊かな作品が次々と完成。紙の温かみと発想の豊かさがあふれる、賑やかな時間になりました。

紙がつなぐ、地域と地域、人と人
今回の交流会を通して、自然素材と人の手仕事が生み出す「土佐和紙」の魅力を体感していただけたことと思います。和紙は、使い終わっても再び生まれ変わることができる“循環する素材”です。その特性は、これからの時代に求められるサステナブルなものづくりにもつながっています。
江別市の皆さん、遠方からのご参加ありがとうございました。これからも、和紙づくりを通じて地域と地域、人と人がつながる活動を続けていきたいと思います。
最後に皆さんの可愛いちぎり絵でお別れです!また工房でお会いしましょう!


